スピリチュアルの要諦

 スピリチュアルについて正確に理解するためにも、まずは言葉をきちんと定義することから始めたいと思います。多くの方が耳にしたことのある言葉ですから、ネット等で調べるのも難しくはないでしょう。たくさんの解説ページが存在していますが、共通しているのは、「霊的、精神的、魂の」という定義ではないでしょうか。ただこの定義からイメージするものは、人によって大きく異なるでしょう。一部の人は霊的という定義から、お化けのようなものをイメージされるかもしれません。スピリチュアルとオカルトとは必ずしも無関係ではないものの、主たる要素ではないことだけは間違いありません。定義の中では「精神的」という解釈が、一番誤解を生まないようにも思います。もう少し詳しく説明すると、精神の深部、無意識の領域に触れることを指しています。潜在意識という概念に近いと考えれば分かり易いでしょう。目には見えない世界を取り扱うことから、科学的エビデンスとは相反する概念、領域です。そればかりか、現実世界そのものとも距離を置く世界と言ってよく、一部のスピリチュアル専門家は、現実世界の虚構をさえ指摘するようです。

 スピリチュアルの世界で説かれることは、科学的実証とは無縁と言えます。なぜなら、宇宙の真理の全てを科学で明かすことはできないという立場をとるからです。現実世界が科学的態度に偏っている以上、スピリチュアルの世界に足を踏み入れることでしか真理に辿り着けないのだと、スピリチュアルカウンセラーはアドバイスします。ここで注意したいのは、スピリチュアルで言うところの「宇宙」と、天文学の対象である「宇宙」とは、必ずしも一致しないという事ではないでしょうか。この点が、「精神的」と定義される所以なのかもしれません。

スピリチュアルカウンセラー

 カウンセリングにも色々な形態が見受けられますが、最近は霊能者、チャネラーと呼ばれる人たちがカウンセラーの役割を担うことも多く、彼らは俗にスピリチュアルカウンセラーと呼ばれています。彼らに依頼するクライアントの目的は、自分の現在の状態、親族や友人、恋人の様子、そして未来についてアドバイスをもらうことなのですが、実態は過去に見られたイタコ、ユタ等のサービスと変わらないと言えるでしょう。それにもかかわらず、クライアントの数は以前と比較にならないほど増えているようです。

 霊能者にリーディングしてもらったクライアントは、そのアドバイスをどのように受け止め、さらに日常生活に活かしているのでしょうか。リーディングのサービスを受けると、普段は抜け出すことのできない常識、理性といった囲いから解き放たれることもあるかもしれません。クライアントにとっては高額の対価を支払ってでも得たい「気付き」なのでしょう。しかし霊能者は弁の立つ人が多く、彼らのアドバイスがクライアントの能力を超えた目標を設定させたり、必要以上に期待を抱かせたり、不安を掻き立てたりすることも少なくありません。こうしたアドバイスをサービスと表現しましたが、これがスピリチュアルビジネスの域内で行われているのならともかく、時には依頼した覚えもないのにあれこれ指示してくる霊能者も存在するようです。

 彼らを世話焼きカウンセラーと名付けるならば、なるべく彼らの世話にならないことをお勧めします。というのも、例え彼らが好意で助言するのだとしても、クライアントとしての心の準備もできていないのに、いきなり常識を超えた行動を指示されたところで、困り果ててしまうのではないでしょうか。